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8つのブロックチェーンプロジェクト、エニグマのシークレットコントラクトのテストに協力

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あなたは秘密を守れますか?

取引の公的台帳を基本的なアーキテクチャとしているいくつものブロックチェーンプロジェクトにとって、それは挑戦的な質問でしょう。しかし、MITメディアラボで生まれ、去年4500万ドルをICOで獲得したプロジェクトである「エニグマ」は、プライバシーが有効なスマートコントラクトである「シークレットコントラクト」を開発することによってそれを可能にしようとしています。

CoinDeskが独自に入手した情報では、そのアイデアの幅広い適応性の証として、8つの異なるブロックチェーンプロジェクトが、シークレットコントラクトが開始する今年の後半には、エニグマのプロトコルをそれらのサービスに組み込む予定としています。

エニグマの共同創立者でありCEOのGuy Zyskindによると、それらの「開発パートナー」は、すでに「ディスカバリー」と呼ばれる現在のバージョンに基づいてテストネット内で開発を進めており、プロトコルが実際に稼働した暁には、第三者に情報を公開することなくユーザーデータを処理することができます。

ブロックチェーンはプライバシーとの複雑な関係性を持っています。ビットコインが早期に普及していたシルクロードの麻薬密売人を除けば、暗号通貨は匿名性とはかけ離れたところにあることが判明しているのです。

そして近年、イーサリアムなどのスマートコントラクトプラットフォームはチェーン上のデータの公共性とユーザーが求めるプライバシーを調和させることに苦心しています。公にすべきでないユーザーケースとなると、とりわけ大変です。

エニグマのプロトコルの注目に値する点は、存在するブロックチェーンのトップで働くというところです。開発パートナーのうち、Colendi,、Datawallet、Ocean Protocol、ReBloc、Datacoupといった数社は、イーサリアムに基づいた開発をしています。

プロトコルによってユーザーデータは「シークレットコントラクトに署名するネットワーク関係者の視点からは完全に暗号化されたまま」で、普通の契約のような「不正防止機構」を保つとZyskindは述べています。

「ブロックチェーンの真の普及とは何かと考えると、両方が必要となるでしょう。世界中のだれもが見ることができるブロックチェーン上に機密情報がある状況でアプリケーションを開発しようとは、だれも思わないでしょう。」

過剰な情報公開を止める

私たちは過剰に情報を公開する社会に生きています。人々がランチに何を食べたか、上司のことをどう思っているのか、昨晩どれだけ飲んだかまでわかってしまいます。

そして、問題があると証明されつつも、それは一般的に広告の特権とみなされています。

しかしデータは保護されなければなりません。例えば、エニグマの開発パートナーのひとつであるColendiは、イーサリアムを基盤とした、分散型の信用評価と少額融資のためのアプリケーション開発を進めています。

このプロジェクトの共同創立者であるBlent Tekmenは、Colendiが請求書、銀行取引明細書、IDナンバーなどの「機密情報を借り手から要求する」と言います。エニグマのプロトコルは、そのようなデータがColendiの暗号化された形態のアルゴリズムを通ることを可能にするだけでなく、ハッカーのためにEquiraxのようなハニーポットを作ることを避けることもできる、と彼は示唆しています。

機密データを公的なブロックチェーン上に置くべきではない、というのは、Ocean Protocolがエニグマを利用しようとしている理由でもあります。

共同創立者であるDon Gossenによると、Ocean Protocolが「AI消費のためのデータをロック解除することを目的とした分散型エコシステム」を作っている一方で、いくつかのデータセットは暗号化されない状態で売買されることはできません。Oceansはホワイトペーパーの中で医療データを例に挙げています。

エニグマはOceansの市場にとってまさに「論理的に意味を成す」ものであるとGossenは言います。

もう一つのデータ市場の開発パートナーであるDatawalletは、ユーザーがソーシャルメディア等のアプリケーションデータを広告主に販売して収益をあげられるようにすること等を目的としています。そのアプリケーションの最終目標は「ユーザーへの権限委譲とデータの所有を完了すること」だとCEOのLion EngelはCoinDeskに語りました。

Detawalletの場合、エニグマのプロトコルはシビル攻撃に対する防御を提供し、悪意ある行為者が複数のアイデンティティ情報をスピンアップしてプラットフォームを揺るがすことを防ぎます。存在するソーシャルメディアアカウントに接続するのは接続するのは、そのような保護を行うためのいい方法ですが、「人によってはフェイスブックアカウントに接続してデータを渡すのを嫌がることもあります」とZyskindは付け加えました。

これから

エニグマは未だディスカバリーネットワークを始動する正確な日付を発表していませんが。Zyskindによると、2018年の終わりが最終期限だということです。プロトコルが始動すれば、ネットワーク上のコンピューターや「ノード」は、エニグマがICO時に販売したENGトークンを使ってシークレットコントラクトのオペレーションを行うことを推奨されることになります。

2015年に発行され小規模のセンセーションを巻き起こしたエニグマのホワイトペーパーに精通している人にとっては、ディスカバリーは本格的なエニグマのプロトコルまでの中間段階の象徴です。

このホワイトペーパーに記述されているネットワークは、秘密計算技術(SMPC)として知られるプロセスを利用して暗号化されたデータ上で計算を実行し、暗号化された情報は異なるノードとしていくつかの部分に分解され、暗号化されたままで独立して働きます。

そこから、暗号化された最終的な結果として再構成されます。

言い換えれば、そのスマートコントラクトプラットフォームはデータを解読するためにそれを得ることも、保つこともなくオペレーションを行うため、この方法は特に安全であると考えられます。

更に、仮にすべてのノードが暗号を解読することができるとしても、すべてが結託しないとオリジナルの機密データを再構築することはできません。誠実なノードがひとつでもあればデータ漏洩は防がれます。

そのような最終目標を持っていますが、その技術は最初の始動の準備ができていません。

ディスカバリーのメインネットの始動によりイーサリアムにシークレットコントラクトがもたらされますが、それらはSMPCを通じて機能するのではなく、信頼された履行環境(TEEs)と呼ばれるものの中で保護されます。

TEEsはすばらしいセキュリティを提供しますが、それは「計算と履行に組み込まれる必要があるすべての入力データを、内部にしか存在しない鍵を使って外部で暗号化しているため」であるとZyskindは述べました。

また、ZyskindはSMPCについて「2019までお楽しみに」と言いました。

この記事の翻訳元
8 Blockchain Projects Enlist Early to Test Secret Enigma Contracts – CoinDesk

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