アルトコイン

ペトロ【Petro(PTR)】の特徴と将来性

Pocket

ペトロはベネズエラ政府自らが関わって発行した仮想通貨です。国家が仮想通貨に関わるのはベネズエラが初とされ、以降はトルコやイランなど、国家が関わる仮想通貨が次々と発行されるなど、世界的な潮流が見られるようになってきました。ペトロの話に戻りますが、なぜベネズエラが仮想通貨を発行するのか、その目的を解説していきます。

ペトロとは?

ペトロはベネズエラ政府が発行する仮想通貨です。ベネズエラ政府がICOを企画し、ペトロを発行して、ペトロの購入者から資金を集めています。

ペトロの基本データはこちらです。

公式サイト:Petro Coin – invierte en criptomonedas oficiales de Venezuela.
正式名称:Petro(ペトロ)
通貨単位:PTR
発行上限:1億枚
ホワイトペーパー:Whitepaper_Petro_es.pdf
次は特徴を挙げて、解説していきます。

約60憶ドルの調達を見込んでいる

ICOでは、1ペトロにつき60ドルで売り出される予定で、プレセールだけでも7億3500万ドルの調達に成功しています。そのペトロを購入しているのは、アメリカなど世界各国の仮想通貨ユーザーで、ベネズエラ人が購入している可能性は非常に低いです。

根拠は、ベネズエラそのものが仮想通貨取引に対して強い規制を敷いており、取引しただけでもベネズエラ人が逮捕されるというニュースがあるほどです。しかし、強い規制を敷いているにも関わらず、ベネズエラ政府がペトロを発行して資金調達に乗り出すなど、国内の状況は深刻と受け止められます。

ペトロの価値の裏付けは石油にある

法定通貨の価値は国家が保証している一方、仮想通貨の価値の保証はありませんが、価値の裏付けは仮想通貨に使われる技術にあると筆者は考えています。技術はブロックチェーンやスマートコントラクトなど様々ですが、ペトロの場合だと、石油がペトロの価値の裏付けとなっています。

ベネズエラは世界最大の石油埋蔵量を誇り、その石油がペトロの価値を保証しているということです。ちなみに、どれくらいの石油埋蔵量が眠っているのかというと、2016年のデータによれば、約3008憶バレルが眠っているとされています。ちなみに、2位は2664憶バレルのサウジアラビア、3位は1715憶バレルのカナダとなっています。

参照:世界の原油(石油)埋蔵量 国別ランキング・推移 – Global Note

ベネズエラは石油だけでなく、天然ガスや金や鉄鉱石などの金属資源など、我々の生活に欠かせない資源が豊富に眠っているので、資源大国として名を轟かせているというわけです。

ベネズエラ国内で利用

ペトロはベネズエラの利用を前提に発行された仮想通貨です。詳しい目的は後述いたしますが、ベネズエラの法定通貨であるボリバルの価値が大暴落し、このペトロがボリバルに成り代わる通貨として、注目されています。

具体的に説明すると、ボリバルと同じく、買い物はもちろん、公共料金の支払いにも対応できるようになるとのことです。

ベネズエラ政府がペトロを発行する目的

ベネズエラ政府がペトロを発行しなければならなくなったのは、ハイパーインフレで自国の法定通貨であるボリバルの価値が大暴落して使えなくなり、自国の経済が破綻したことにあります。

ベネズエラは石油などの豊富な資源があるにも関わらず、なぜハイパーインフレが起きて経済が破綻したのかというと、最大の原因はアメリカとヨーロッパの経済にあると考えています。

経済政策によって、物が買えない、仕入れられない、石油などの資源を輸出できない、などの負の連鎖が発生して、現在に至るというわけです。ベネズエラ国内の状況は非常に深刻で、使えなくなったボリバルの代わりに物々交換が主流となってきています。

しかし、ロシアや中国などが、ベネズエラが持つ豊富な資源に目をつけて、ベネズエラに接近しており、とくにロシアとは親交を深めています。

ペトロの懸念材料

ICOで成功したペトロですが、懸念材料がいくつかあります。その懸念材料を次に挙げて、解説いたします。

一時しのぎでしかない

60憶ドルの資金を調達したとしても、限りがあります。たとえ資金に底を突いたとしても、またICOを企画して資金を調達すればいいという考えをベネズエラ政府は持っているかもしれませんが、成功するとは限りません。

真の意味での成功は、この60憶ドルで自国の経済を安定させることにあると考えています。

スマートフォンを持っていない人はペトロを使えない

ベネズエラのスマートフォン所有率は7割程度ですが、残り3割のベネズエラ人はスマートフォンを持っていないことになります。なぜスマートフォンを持っていない人はペトロを使えないのかというと、ペドロは仮想通貨で、現金化が不可能だからです。

ペトロを支払いに使用するとしたら、スマートフォンを使ったモバイル決済になるでしょう。スマートフォンを持っていない人はペトロの恩恵を受けず、取り残されるのが必然的となります。

スマートフォンは世界でも全体的に安くなっているとはいえ、ベネズエラのような新興国や貧しい国にとっては、効果に等しいということです。

おわりに

ベネズエラ政府が発行するペトロの将来性は不明ですが、ICOのプレセールだけでも7億3500万ドルの資金調達に成功し、60億ドルの資金を調達する見込みがあると考えると、悲観的とは言えないでしょう。しかし、その60億ドルで経済が安定するか、その場しのぎになるのか、ペトロの今後に注目です。

Pocket

関連記事