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イーサリアムクラシック【EthereumClassic(ETC)】の特徴やイーサリアムとの違いを解説

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仮想通貨には色々な種類があります。また取引所によって扱われる仮想通貨も違います。なので、イーサリアムクラシック【EthereumClassic(ETC)】という通貨を知らなかったり、名前は聞いていてもどういった通貨か理解していなかったりする場合が多いのではないでしょうか。

イーサリアムクラシックは一体、どういった通貨なのでしょうか。イーサリアムクラシックという通貨の特徴、そして類似した名称をもつイーサリアムとの違いを本記事で解説してみたいと思います。

イーサリアムではない

イーサリアムクラシックは、取引所によっては「イーサクラシック【Ether Classic】とも呼ばれます。しかし記号表記としては一括して「ETC」が使われているので、この「ETC」を目印にすれば間違うことはないでしょう。

ちなみに、高速道路に乗る時の「ETC(Electronic Toll Collection System)」と同じ綴りです。

さて、仮想通貨取引所における扱い方の違いから分かる通り、イーサリアムクラシックは、イーサリアム【Ethereum(ETH)】とは異なる通貨です。 

イーサリアムクラシックはイーサリアムとは違う通貨だ・・・。当たり前ですが、こちらを最初にしっかりと押さえておきましょう。

価値が違う

では、イーサリアムクラシックとイーサリアムは具体的にどのように違うのでしょうか。それは結局のところ、トレーダーによる評価だと言えます。

現在(2018年5月)、イーサリアムクラシックが対円で2,000円前後をうろうろしているのに対して、イーサリアムは着実に評価を上げて行き現在、70,000円台です。しかも時価総額にして7兆円。これはビットコインに次ぐ規模になります。

後述する通り、技術的に見て、イーサリアムクラシックとイーサリアムは、実は同じ通貨です。同じイーサリアムの歴史を共有しているからです。ではなぜ、これだけトレーダーの評価に差が開いてしまったのでしょうか。

それは、バックグラウンドにいるエンジニアの能力の違いに起因する、と言われています。

エンジニアの違いは歴史に由来する

では、どうしてイーサリアムクラシックとイーサリアムでは、エンジニアの能力に違いが出たのでしょうか。そこにイーサリアムクラシックとイーサリアムの違いの根っこを認めることができるでしょう。

イーサリアムクラシックとイーサリアムの違いを生み出したのは、DAO事件(The DAO Attack)というハッキング事件でした。これは事件の性格としては、マウントゴックス事件(ビットコイン、2014年3月)、コインチェック事件(ネム、2018年1月)と同じものです。

つまりシステムの脆弱さを就いて大量の仮想通貨が奪われてしまったのです。そして奪われた仮想通貨は、イーサリアムでした。

注意すべきなのは、このハッキングされた「システム」は、仮想通貨そのもののシステム、つまりブロックチェーンではなかったということです。DAO事件に関して言えば、それは、DAOという分散型投資組織の(イーサリアムのブロックチェーン上で作り出したスマートコントラクトの)プログラミングに脆弱さがあったのです。

責任はイーサリアムそのものには無いにもかかわらず、DAO事件を由々しき事態と捉えたエンジニア達は、犯人が盗んだイーサリアムを使えないように取引記録であるブロックチェーンに細工を施しました。これはブロックチェーン事態の分岐(ぶんき)を生み出すものとして「ハードフォーク」と呼ばれています。

こうしてイーサリアムはDAO事件を乗り越えたかに見えました。しかし、イーサリアムのユーザーの中には、このハードフォークを(仮想通貨の分散性を損なわせるものとして)好ましくないとして反発した者たちが居ました。そして彼らはハードフォーク前のイーサリアムのブロックチェーンを維持することに決めたのです。こうして生まれたのがイーサリアムクラシックです。

イーサリアムの使いみち

イーサリアムはビットコインより様々な使い道があります。その使い道が、我々の生活を豊かにし、便利にしてくれる可能性を秘めているというわけです。そこで、イーサリアムの使い道をいくつか挙げて、解説していきます。

スマートコントラクト

スマートコントラクトについても触れましたが、スマートコントラクトはイーサリアム最大の特徴です。スマートコントラクトとは、一言で言えば自動契約であります。

通常の契約の手順は、契約書に署名、契約の実行、決済、終了となりますが、スマートコントラクトが導入されると、実行と決済と終了の部分がすべて自動化になるという仕組みです。

スマートコントラクトは古くから存在する技術で、そのひとつが自動販売機にあります。自動販売機はお金を入れて、自動販売機にある商品を選んでボタンを押すだけで、その商品を購入することができるという仕組みです。セルフレジも同様であり、セルフレジの場合だと、レジ担当の人がいなくても会計ができます。

スマートコントラクトは人を介さず、契約を実行して自動的に進めることができるという仕組みで、そのスマートコントラクトにブロックチェーンが導入されると、契約の改ざんができないようになるので、不動産や医療などの分野に役立てると、考えられます。

ICOに参加しやすくなる

なぜイーサリアムがICOに参加しやすくなるのかというと、それはERC20トークンにあります。ERC20とは、イーサリアムプラットフォームで稼働する技術規格のひとつです。

ICOが発行するトークンの多くが、ERC20を採用しています。なぜ採用するのかというと、質を維持しながら低コストで独自のトークンを開発できるのと、既存のウォレットに対応できるのが理由と考えられるからです。

もうひとつの理由は、ERC20に対応したウォレットであれば、そのウォレットに送金できることにあります。新しいウォレットを一から開発するのは不可能と言えませんが、開発してから実用化に至るまで膨大な時間とコストがかかるのがほとんどです。

しかし、ERC20のトークンであれば、新しいウォレットを作らなくても、すでに存在するERC20対応のウォレットに、ERC20トークンを送ることができます。

ちなみに、現在存在しているERC20対応のウォレットはマイイーサウォレット、ハードウェアウォレットであれば「TREZOR」などです。

DApps

DAppsとは「Decentralized Applications(非中央集権・分散型のアプリケーション)」の略で、ブロックチェーン技術を利用した非中央集権の分散型アプリケーションです。イーサリアムはスマートコントラクトを導入したDAppsを採用しており、すでにいくつかのアプリが誕生しています。

そのアプリとは、WORLD OF ETHER(ワールドオブイーサー)とKryptoWar(クリプトウォー)です。こういったアプリはいくつか存在しています。

WORLD OF ETHER:World of Ether | Decentralized Crypto Collectibles and Monster Dueling
KryptoWar:KryptoWar // War game based on the Ethereum Blockchain

先ほど挙げたアプリの公式サイトのURLページを掲載いたしますので、興味があればプレイしてみてください。

イーサリアムの今後

現在のイーサリアムの価格は去年の12月と違って、大きく値を下げていますが、技術的な価値は変わりません。むしろその価値が高まっているといっても過言ではないでしょう。なぜなのかというと、イーサリアムの発行上限がないことにあります。

発行上限がないということは、希少性という概念が存在しないことを意味しますが、それでも1ETH5万円台(2018年6月14日時点)の値段が付くということは、技術的な評価や需要の高さに理由があると思われるでしょう。

イーサリアムの今後は、アップデートによって将来が決まると考えられます。イーサリアムのアップデートは、フロンティア、ホームステッド、メトロポリス、セレニティの四種類があり、フロンティアとホームステッドのアップデートはすでに完了し、現在はメトロポリスのアップデートを行っている最中です。

セレニティにまでアップデートできたら、さらにイーサリアムの需要が伸びるだけでなく、ビットコインに匹敵する価格に暴騰するのではないかと考えられるでしょう。

おわりに

こうして、イーサリアムクラシックとイーサリアム、という2つの通貨が生まれました。

イーサリアムは、その考案者であるヴィタリックブテリン(Vitalik Buterin)に代表されるように非常に有能なエンジニアによって開発された通貨です。そういった多くの有能なエンジニアは、DAO事件後、ハードフォークに賛同し「新生」イーサリアムに付いて行きました。

それに対して、理念を守ろうとするイーサリアムクラシックのエンジニアは、ほんの一握りのユーザー有志から構成されて、能力においてイーサリアム本体には数段劣ると言われています。

ここにイーサリアムクラシックとイーサリアムの違い、エンジニアの質の違いが生まれてしまったのです。

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