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仮想通貨の王者「ビットコイン」は、ハードフォークによって「ビットコインキャッシュ」や「ビットコインゴールド」などの、様々なアルトコインを生んできました。今回ご紹介するBitcoin Diamond/ビットコインダイアモンド(BCD)もそのひとつです。
では、ビットコインダイアモンドは、ビットコインやほかのアルトコインと比べ、どのような違いがあるのでしょうか。特徴はもちろん、今後どのくらい成長しうるのか、将来性なども気になりますよね。今回は、ビットコインダイアモンドを徹底解説します!
Bitcoin Diamond/ビットコインダイアモンドの概要
ビットコインダイアモンドは、2017年11月12日にビットコインのハードフォークによって誕生したアルトコインで、通貨の単位はBCDです。
ビットコインは「仮想通貨の王者」と呼ばれるほどのひとり勝ちをしていますが、取引の増加に伴う処理速度の低下や、取引手数料の高さが問題となっています。
ビットコインダイアモンドはこのような問題を解消し、少額で手数料の安い国際送金などを実現することを目指しています。つまり、現金やクレジットカードに取って代わろうとしているのです。
Bitcoin Diamond/ビットコインダイアモンドの特徴
Bitcoin Diamond/ビットコインダイアモンドの特徴は、ビットコインの上位互換としての機能を有してます。ビットコインダイアモンドとビットコイン、ビットコインキャッシュを比較した表をご覧ください。
比較表 | ビットコインダイアモンド(BCD) | ビットコイン(BTC) | ビットコインキャッシュ(BCH) |
---|---|---|---|
最大供給 | 2億1,000万 | 2,100万 | 2,100万 |
ブロックタイム | 10分 | 10分 | 10分 |
最大ブロックサイズ(SEGWIT) | 8MB(16〜32MB) | 1 MB(2〜4 MB) | 8MB |
ブロックチェーンサイズ | 〜135 GB | 〜145 GB | 〜135 GB |
ライトニングネットワーク | あり | あり | なし |
この表からも分かる通り、ビットコインで特に問題となっている、ブロックサイズの小ささや供給量の少なさを解消しています。
Bitcoin Diamond/ビットコインダイアモンドのメリット・デメリット
ビットコインが抱える課題を解決しているビットコインダイアモンドですが、その課題解決の方法は諸刃の刃でもありました。
Bitcoin Diamond/ビットコインダイアモンドのメリット
ブロックサイズを8MBとすることで、ビットコインの持つスケーラビリティ問題を解決し、送金手数料を安くしています。
スケーラビリティ問題を簡単にいうと、「利用者が増えたことで取引の処理が追いつかなくなること」を意味します。
処理を行う単位であるブロックサイズがビットコインでは1MBであり、処理速度よりも取引量が多くなり渋滞が発生してしまうことが問題となっているのです。
また、ビットコインはこの問題への暫定的な対策として、送金手数料をオークション形式のようにし、高い手数料を支払っているものを優先的に処理する方式を採りました。これにより、高額な手数料が発生することになったのです。
一方ビットコインダイアモンドでは、ブロックサイズを8MBに拡大しました。ブロックサイズが大きく、送金時の渋滞が発生しないため、手数料も高額になりません。
1ペニー以下の手数料で取引できるのです。高額の国際送金手数料に悩んでいる人や企業にとって有効なソリューションとなります。
また、匿名性を高めていることもメリットです。取引金額を外部に公開されないような仕様変更を行っています。しかし、これは次の項で説明するデメリットにもつながります。
Bitcoin Diamond/ビットコインダイアモンドのデメリット
メリットの項で、「ビットコインダイアモンドは匿名性を上げた」と解説しました。ですがこの「匿名性が上がる」ということは、デメリットでもあります。マネーロンダリングなどの犯罪に使われる可能性が高まってしまうからです。
現在、日本を始め各国は仮想通貨に関する法規制を整備しようとしていますが、その上で大きな検討材料となるのが「犯罪を助長する可能性があるか」です。
この点でビットコインダイアモンドにリスクがあると判断されると、規制対象となり取引が停止され、通貨としての価値も暴落してしまう可能性があります。
Bitcoin Diamond/ビットコインダイアモンドの将来性
仮想通貨の将来性を考えるためには、ロードマップを見て、今後どのような機能が実装される予定かを確認することをおすすめします。ビットコインダイアモンドのロードマップを見てみましょう。
2019年6月4日、ビットコインダイアモンドはロードマップを更新しました。2019年から2020年にかけてのロードマップを発表しています。
具体的には、以下のように既存機能を強化するようなアップグレードが行われる予定となっています。
- ウォレットの改善
- 51%攻撃の抵抗力を高めるLWMAアルゴリズムの実装
- ネットワークのアップグレード
- ブロックチェーンブラウザのアップグレード
- スマートペイメントプラットフォームの開発
出典:BitcoinDiamond Develop Roadmap Phase Two | Bitcoin Diamond
機能面でビットコインをさらにうわマルための開発を続けるようですね。
おわりに
今回は、ビットコインダイアモンドの概要や特徴、メリットやデメリット、将来性について解説しました。
新興国には銀行のサービスが使えない人が17億人もいるとされています。このような人々が安心して使える金融サービスとなることを、ビットコインダイアモンドは目指しています。匿名性などの懸念点もありますが、今後のさらなる成長を期待しましょう!