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皆さんは「Monero(モネロ)」という通貨をご存知でしょうか? 特にアルトコインの取引を活発におこなっている方にとっては、言わずと知れた超有名な通貨かもしれませんね。
モネロは、現在時価総額13位にもなっている、アルトコインの中ではかなり巨大なプロジェクトです。
では、そんな皆さんは「Monero V(モネロブイ)」という通貨の名前を聞いたことがありますでしょうか。もしかすると、モネロブイのことを知っているという方はモネロのことを知っている方のうち、たった1%にも満たないかもしれません。
モネロブイは、モネロからハードフォークによって派生した通貨で、通貨単位・ティッカーは「XMV」です。しかし元となった通貨・モネロの有名さとは裏腹に、モネロブイにはほとんど知名度はなく、また日本語の文献も非常に乏しいのが現状。
本記事では、そんな現状を打破するべく、ほとんど日本語では見られないモネロブイのご紹介を致します。モネロブイのことを正しく知って、モネロの取引をはじめとする仮想通貨取引に役立てましょう!
MoneroV(モネロブイ)とは?
モネロブイは、2018年3月14日にモネロのブロックチェーンから派生したアルトコインの一種です。
モネロがブロック1529810を迎えたタイミングで、モネロブイはモネロのブロックチェーンから分岐し、それと同時にモネロの保持者へとエアドロップがされました。その量は1 XMR(モネロの通貨単位)あたり10 XMVだったそうです。
しかし、モネロのハードフォークという大きなイベントだったのにもかかわらず、ユーザーの評価は冷ややかなものでした。その理由は、各取引所がモネロブイをサポートする予定がないと発表したからです。
そして結果、現在ではモネロブイは時価総額およそ10万円、そして時価総額ランキングは2000位ほどという、いわゆる「草コイン」に成り下がってしまったのです。
こういった経緯を持つモネロブイは、まさに悲劇のコインとも言えるでしょう。
MoneroV(モネロブイ)の特徴
悲劇の通貨ともいえるモネロブイには、実のところいくつものモネロより優れた点がたくさんあるのです。ということで、以下ではモネロブイの特徴についてご紹介します。
スケーラビリティ問題に対応済
モネロブイは、元となった通貨モネロや有名通貨ビットコインなどが現在直面している「スケーラビリティ問題に対応する新しいプロトコル(通信方式)を実装しています。
また、コイン供給の上限を定めることで、モネロブイは青天井にブロックチェーンの容量がかさむことを防ぎました(元となったモネロはコイン供給に上限がありません)。
モネロよりも高いプライベート性
モネロは、その高い匿名性をウリにして知名度を上げました。モネロには自分の送金用アドレスを秘匿するための「ステルスアドレス」という機能と、送金者を特定できなくするための「リング署名」という技術によって取引を追跡できないようにしています。
そして、モネロブイもそれを受け継ぎつつ、さらに匿名性を高めています。それを物語るかのように、モネロブイはモネロとは違う開発チームが運営を行なっており、モネロブイの開発者は誰一人顔を見せていません。まさに「匿名」を体現していると言えるでしょう。
他にも、モネロブイにはマイニング方法の最適化など、いくつかの優れた特徴があります。詳細を知りたい方は公式サイトもチェックしてみてくださいね。
MoneroV(モネロブイ)のメリット・デメリット
MoneroV(モネロブイ)のメリット
上述した通り、モネロに比べてモネロブイにはいくつかの優れた点があります。これはまごうことなきメリットと言えるでしょう。
加えて、公式サイトの完成度やロードマップの具体性も高いことから、ある一定以上の信頼はおけるでしょう(残念ながらロードマップどおりの開発とはいっていないようですが)。
また、元となった通貨モネロの知名度が高いことから、今後ひょんなことでモネロブイの知名度も大幅に上がるかもしれません。
MoneroV(モネロブイ)のデメリット
残念ながら冒頭で述べた通り、モネロブイは現在非常に低い時価総額をつけており、取引もほとんど活発ではありません。
それどころか、扱っている取引所を探すことすら大変な状況になっています(現在確認できた取引所はCREX24、TradeOgreのみでした)。投機の目的で使用することは避けるのが吉かもしれません。
おわりに
本記事では、モネロブイの概要や特徴、メリット・デメリットをご紹介しました。
モネロブイのように、今後爆発的な成長を見せる通貨はこの世の中にたくさんあります。また、それを探すことこそ草コイン発掘の醍醐味とも言えるかもしれません。
しかしそれは同時に、優れた通貨であっても埋もれてしまったままになるリスクがあるということでもあります。今後、モネロブイは日の目を見ることがあるのか、あるいはこのまま埋もれていってしまうのか。動向が気になります。