トピックス

ビットコインマイニングASIC「KAMIKAZE(カミカゼ)」を徹底解説! 7nmプロセスで日本企業がマイニングの歴史を塗り替える!?

Pocket

ビットコインのマイニングにおいて、現在ではそのほとんどがASICマイニングによるものだ、という認識は今や仮想通貨ユーザーの共通認識となりつつあります。では、そのマイニングに使われているASICは、いったいどの国によって製造されているものかをご存知でしょうか?

現在市場に出回っているASICのほとんどは、アメリカ、中国、そしてヨーロッパの各国で製造されています。そして、そのシェアの中にはまったくと言っていいほど日本は食い込めていません。

しかしその勢力図が塗り替わる日も、もしかしたら近いのかもしれません。今回ご紹介するマイニング用ASIC「KAMIKAZE」こそ、その筆頭となるASICです。

過去にも、いくつかのASICプロジェクトが日本で発足しました。しかしそのどれもがコストに対する利益が見合わずに製造を見送られたものばかり。それに対してKAMIKAZEは、国産ASICとしてはほぼ初めてと言ってもいい、「採算の取れる」マイニング用ASICなのです。

本記事では、KAMIKAZEの概要やその特徴、今後のKAMIKAZEの動向について徹底解説いたします。KAMIKAZEの動向を掴んで、よりよいマイニングや仮想通貨取引へと役立てましょう!

ASICとは

KAMIKAZEの説明へと入る前に、簡単に「ASIC」とはどのようなものかをご説明します。

ASICとは、通常のパソコンに使用されるCPUやGPUなどとは異なり、仮想通貨のマイニングに必要な演算のみへと特化したコンピュータチップです。

ASICを使うことで、GPUマイニングと比較して約10倍以上、CPUマイニングと比較するとおよそ1000倍以上の効率で仮想通貨のマイニングが行えるのです。

ただし、莫大な電気消費と発熱量を持つため、個人向けのものというよりはマイニングを専門に行う企業が主に使用するものと言えるでしょう。

現在主に流通しているASICはビットコインやイーサリアムなどの主要通貨に特化したASICで、全世界のマイニングパワーに占めるそのシェアはなんと80%以上にも登ります。

KAMIKAZEとは?

KAMIKAZEは、冒頭でもご説明した通り日本発のマイニングASICです。半導体開発におけるスタートアップ企業、TRIPLE-1が開発を行なっており、半導体の製造は世界最大のチップ製造企業である台湾 のTSMC社へ依頼しています。

ちなみに、こういったスタートアップのベンチャー企業がマイニングASIC製造へと参入するというのは、実は世界的に見るとあまり珍しいものではありません。

その理由は、マイニングASICではチップの品質保証をパソコンのCPUやGPUなどと同等に行う必要はなく、各チップの性能にばらつきが出てもそれほど影響を及ぼさないからなのだとか。

こういった背景もあり、TRIPLE-1はより優れた国産マイニングチップの開発へと乗り出したのです。

KAMIKAZEと他のASICとの違い

KAMIKAZEには、いくつか他のASICとは異なるポイントが存在します。

圧倒的な省電力性

KAMIKAZEでは、従来のASICよりもさらにプロセスを微細化させることに成功しました(=より狭い面積へ回路を敷き詰められるようになりました)。

このKAMIKAZEが採用した7nmプロセスにより、KAMIKAZEは他のASICと比較して半分以下の電力でマイニングが行えるようになったのです。

通常、マイニングASICを使用する際にはいくつかのチップを組み合わせ、1つのユニットのような形にしたうえで使用します。そのため、単にチップの性能が高くても電力を多く使ってしまっては、常用に耐えないチップになってしまうのです。

高いマイニングパワー

もちろん、省電力になったからといってマイニング性能が下がったわけではありません。むしろそのパワーは従来のものに比べて大きく向上し、1つのチップあたりで300GH/sもの高い性能を叩き出すことに成功しました。

しかも、これは2018年に発表された初回テープアウトでの情報です。残念ながらその後の続報が無いため正確な情報はお伝えできませんが、そこから約10か月が経った今、どのくらいの性能になっているのかは想像もつきません。

KAMIKAZEの将来性

KAMIKAZEは、今後のシェアを大きく伸ばすためか、2019年3月に富士通エレクトロニクス株式会社と販売特約店契約を締結したと発表しました。

富士通エレクトロニクスは、主に海外市場へと太いパイプを持っています。TRIPLE-1としては、ベンチャー企業にはあまりない過去の実績や経験を求め、富士通エレクトロニクスに特約契約を持ち掛けたのではないでしょうか。

こういった状況から、KAMIKAZEのシェアは今後少しずつ大きくなっていく可能性を秘めているといえます。また、引き続き開発は進み、性能面の向上も見られていくことでしょう。今後のKAMIKAZEの将来性には大きな期待が持てます。

おわりに

本記事では、KAMIKAZEの概要や特徴、そしてKAMIKAZEの将来性についてご説明致しました。

KAMIKAZEは、まさに日本発のイノベーションたるASICといえます。日本という国全体でものづくりが衰退している昨今では、まさに希望の光たりえるのではないでしょうか。KAMIKAZE、ならびにTRIPLE-1の今後へと注視していきましょう。

Pocket

関連記事