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仮想通貨ZCash第二のハードフォーク「Sapling」が無事に終了!その全貌を徹底解説!

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「ZK-SNARKプロトコル」などによるゼロ知識証明により、他の仮想通貨に比べ非常に高い匿名性を誇るZCash。取引量や通貨の送信元・受信先なども全て秘匿されるそのセキュア性から、現在ホットな仮想通貨のひとつとなりつつあります。

そして今回、そんなZCashが取引の効率を大幅に上昇させるべく、「Sapling」と呼ばれるネットワークのアップグレード、すなわちハードフォークを行いました。

「Sapling」を日本語に直訳すると「若木」。いったいこの「若木」アップデートはどのようなものなのでしょうか? その特徴や気になる名前の由来などを徹底解説していきます。

ZCashとは

それではまず本題へ入る前に、仮想通貨「ZCash」の概要を簡単にご説明しましょう。

ZCashは2016年10月28日に公開された仮想通貨で、通貨単位は「ZEC」。時価総額はおよそ360億円で、2018年12月時点において全通貨中での時価総額は第20位となっています。

ZCashの高い匿名性

そんなZCashの大きな特徴として、冒頭でもご説明した高い匿名性が挙げられるでしょう。

通常の仮想通貨でブロックチェーンへ記録される送金履歴には、取引量や送金元、送金先、取引日時などが含まれています。これが解析されてしまうと、誰がどこにどの程度の金額を送金したのかが分かってしまい、悪用されてしまう危険性が生じるのです。

しかし、ZCashは「ZK-SNARKプロトコル」という技術を用いたゼロ知識証明を用いることで、こういった情報が全て秘匿され、誰もチェックすることが出来なくなるのです。この高いセキュア性から、ZCashは世界中から脚光を浴びました。

ちなみにゼロ知識証明とは、パスワードなしで認証を行う手法のひとつ。身近な例えとして、いわゆる「秘密の質問」をひたすら答え続けることでユーザーの正当性を証明する手法だ、という風に考えて頂ければ分かりやすいのではないでしょうか。

ですが、このセキュア性が反社会的な団体などに悪用されてしまうと、マネーロンダリングなどにZCashが用いられてしまう危険性も併せて生じます。

この問題に対する対処として、「ビューイング・キー」と呼ばれる特殊な機能を用い、警察や司法など特定の機関へと取引が開示できるような仕組みにはなっていますが、やはりそれも対処にすぎません。

結局、道具を使うのは人であり、その人の心持ちによって使い方も異なってくるもの。ある程度の問題点には目をつぶるほか無いのかもしれませんね。

Saplingの概要

それでは本題に入りましょう。今回ZCashに行われたネットワークアップグレード「Sapling」がいったいどのようなものなのか、ご説明していこうと思います。

2018年10月29日、奇しくもZCashが公開されてから2年目の最初の日に行われたSaplingは、主に取引の効率化を目的としたハードフォークとなりました。主なアップグレード内容として、

  • 取引処理の高速化
  • モバイル端末への対応
  • 上述した「ビューイング・キー」の本格導入
  • 分散アドレスの導入
  • 署名の独立による匿名性向上

などが行われました。他にもユーザビリティの向上なども盛り込まれており、ハードフォークの名に恥じない大掛かりな改修となった形です。

ちなみに今回のアップグレードの名前となった「Sapling」は上述の通り「若木」の意味なのですが、いったいなぜこんな名前になったかご存知でしょうか? 実はZCashのバージョンは、当初から木の一生になぞらえた名前となっているのです。

事実、当初ZCashがローンチされたときのバージョンは「Sprout(芽)」、最初のハードフォークでリリースされたバージョンは「Overwinter(越冬)」でした。

そして今回「Sapling(若木)」と来たということは、次に行われるハードフォークは「mature(成熟)」あたりでしょうか? いやいや、「caliculus(蕾)」かもしれません。なんにせよ、こういった遊び心のある命名は見ていて楽しいですね。

おわりに

今回は、先日ZCashに行われたハードフォーク「Sapling」についてご紹介しました。いわゆるプライバシーコインというものには他にもMoneroやDashなどがありますが、やはりZCashはその中でも頭一つ抜けた印象を受けます。

今後、ZCashはどのような成長を遂げていくのでしょうか。ZCashは、その動向が非常に楽しみな仮想通貨のひとつと言えるでしょう。

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