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今話題の「Coinhive(コインハイブ)」、結局何がいけなかったの?概要や合法・違法性を徹底調査!

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皆さんは、2018年頭から現在にかけて話題となっている「Coinhive」を聞いたことがあるでしょうか?

Coinhiveとは、インターネットサービスの運営者が自サイトへ仮想通貨のマイニングスクリプトを組み込むことで閲覧ユーザーにマイニングをさせ、広告収入等と同等に利益を得ることができるプログラムのことを指します。

かねてより議論が続いている、Coinhiveの是非。もちろんユーザー目線からすればはた迷惑なプログラムですし、事実何人も逮捕・書類送検がなされています。ですが、専門家によれば「場合によっては違法ではない」とする声も。

ということで今回は、そんなCoinhiveについて調査してみました。

Coinhiveとは?

それではまず初めに、Coinhiveとはどのようなものなのか、改めて概要を述べていきましょう。

Coinhiveとは冒頭でもいった通り、インターネットサイトへと埋め込まれた仮想通貨マイニングプログラム、ならびに転じて、当該プログラムを用い運営者が利益を得る一連の流れを指します。

閲覧者がJavaScriptによって記述されたCoinhiveが埋め込まれているサイトを閲覧すると、その端末では仮想通貨(今回の一件では「MONERO(モネロ)」でした)をマイニングするスクリプトが実行され、閲覧者の端末リソースを用いたマイニングが開始されます。

もちろんインターネットウイルスの類ではないため、そのサイトを閲覧することさえやめてしまえばマイニングスクリプトの実行は止まり、閲覧者の端末は元通りの挙動を示します。そのため、「広告収入に代わる新たな収益源」として注目を浴びました。

しかし、閲覧者の同意なくプログラムが実行されてしまうという性質上か、多方面から非難が殺到。そしてついに2018年3月には、当該サイトの管理者が不正指令電磁的記録取得、ならびに同保管の罪で略式命令を受けてしまったのです。

Coinhiveは違法なのか?

それでは、Coinhiveは本当に違法なのでしょうか? インターネットセキュリティなどの専門家として知られる高木浩光氏は、自身のブログにおいてこのような自説を述べています。

Coinhiveの使用は不正指令電磁的記録供用の罪に該当しないとするべきです。

警察庁は、Coinhive使用の不正指令電磁的記録供用罪該当性をよく吟味してください。

各都道府県の警察本部は、Coinhiveの使用を犯罪とすることが適正なのか、警察庁によく相談してください。

 

Webサイトの閲覧者は、見に行こうとしているWebサイトがどんな挙動をするのか事前に全て把握してなどいないから、ほとんど全てのサイトが「意図に反する動作をさせる」サイトであるということもできよう。

しかし、刑法は、そのような意味での「意図に反する動作をさせる」サイトの全てを犯罪としているのではなく、「不正な」指令を与えるものに限定している。

(中略)

「同意を得ておけば犯罪でなくなる」が真だからといって、同意を得ないでする行為の全てが犯罪ということになるわけではない。そんな当たり前の論理が通用しない……というのが、今回の神奈川県警の捜査のようなのだ。

引用元:
高木浩光@自宅の日記 – 緊急周知 Coinhive使用を不正指令電磁的記録供用の罪にしてはいけない
高木浩光@自宅の日記 – 懸念されていた濫用がついに始まった刑法19章の2「不正指令電磁的記録に関する罪」

とどのつまり、「他人のPCやスマホを不正に利用するようなプログラムを使っちゃダメですよ」という刑法に、今回のCoinhiveは当てはまらないのではないか?という論を高木氏は述べているわけです。

また、Coinhiveの開発者もこういった批判に対して危機感を覚えていたせいか、サイト閲覧者に対して端末リソースを使用する旨を事前に確認する、「AuthedMine(オーソドマイン)」という改良版をリリースしていました。

このAuthedMineというバージョンを使用していれば、少なくとも閲覧者が同意しているという点で「不正」とはいい難くなり、違法とはならなかったのでは……という指摘もあります。

いずれにせよ、「Coinhive問題」には現行の法律においてきちんと規定されていない、いわばグレーゾーンな領域が多々含まれていることは明白でしょう。

場合によっては、多くのサイトに見られるリスティング広告やアフィリエイト広告も「不正なプログラム」とさえ認識されてしまうかもしれません。

残念ながら、この記事ではCoinhiveが白か黒かハッキリ述べることはできませんでした。が、もしひとつだけいえるとするのならば、今後国や自治体にはきちんと論理立った法整備をして頂きたい。筆者はそのように強く願うのです。

おわりに

今回はCoinhiveにまつわるいくつかの事項についてご紹介して参りました。

こういった問題は表層的な利益・不利益のみで論じられないからか、なかなかユーザーの皆さんが目を向けないところでもあります。

ですが、今後こういった問題は仮想通貨やブロックチェーンの普及により必ずや社会問題となるでしょうし、知っておいて損はありません。可能な限り知見を広げておくことを強くお勧めします。

なんにせよ、今後の動向を見守ることとしましょう。

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