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米国証券取引委員会(SEC)、EtherDeltaに続いて更なるトークン取引所を標的にする見込み

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証券取引委員会(SEC)とEtherDeltaの創立者との間での調停は、暗号通貨取引所に対する多くの執行措置の始まりになりそうです。

現在まで、暗号通貨業界のSECによる監視は、ICOによって資金調達を行った団体が証券取引法を侵害していないかにかなりの重点を置いて行われていました。しかし、SECに詳しい人物が木曜日にCoinDeskに語ったところによると、暗号通貨交換プラットフォームが同機関の執行部における優先事項になったようです。

SECがEtherDeltaの創立者であるZachary Coburnを、未登録の取引所を運営した件で告訴したことは、トークンの取引を行うプラットフォームへの警告だと思われます。

「現時点で、もしあなたが暗号資産の取引をアメリカ人と行っているなら、ノーアクションレターを貰うか、自分が証券取引法に関わっているどうかを弁護士に明確にしてもらったほうがいいでしょう」と、ニューヨーク大学法科大学院の非常勤教授であるAndrew Hinkesは述べました。

また、EtherDeltaに対する執行は、暗号通貨取引所に対するSECの最初の行動となりましたが、HinksはCoinDeskに以下のように述べました。

「こんなに長くかかったのは驚きです。」

更に、このケースは、分散型取引所(DEXs)と呼ばれるものが簡単に閉鎖できないにせよ、誰も自身の活動の責任を問われることはないということを意味しています。告訴を認めることも否定することもしないまま、Coburnは罰金、不正利益の返還、利息として合計38万8000ドルの支払いに合意しました。

「これにより、中央集権型サーバーの代わりに分散型のノードセットを利用する取引所であっても、違う扱いは受けないということがわかります」とHinkesは言いました。「他者による分散型ネットワークで運営されていようが、それを作った人物の将来的な義務や責任がなくなることにはなりません。責任はおそらく再配置されることでしょう。」

特に、Coburnが2017年後半にEtherDeltaを去ったにも関わらず、その措置が行われたのは注目すべきことです。このプラットフォームにおけるイーサリアムベースのトークンの取引は、Coburnの出立の時期に近い、2016年7月12日から2017年12月17日まで行われたSECで言及されました。

「ビジネスを売却しようが、運営に関わってから何年も経過していようが問題ではありません」と、Byrne & Storm, P.C.法律事務所のパートナーであるPreston Byrneは言いました。「アメリカの証券取引法は強制的なものになりつつあります。」

一方で、Coburnに課せられた罰は、6桁前半の罰金のみに過ぎないということもわかります。彼は資本市場への参加を禁じられることもありませんが、その理由の一つには彼が、同様のプラットフォームを運営している・運営を計画している人々にまず初めに接触したいと考えているSECに協力したためです。

「このケースでは、彼が委員会に全面的に協力したのはいいアイデアだったと言えます」とByrneは言いました。「SECが、自分たちと共に働きたいと思っている人々と働きたい、と考えていることがわかります。」

分散化に関係

客観的に見て、2017年のトークン販売の流行から、数えきれないほどのDEXプラットフォームが発生し、認可された団体からの監視なしでイーサリアムベースの資産が頻繁に交換されてきました。

DappRaderによると、DEXプラットフォームのランキング首位のIDEXは過去24時間におおよそ1401のユーザーが利用しました。EtherDeltaについて具体的に言えば、過去24時間でおおよそ1079の取引が行われており、以前の24時間における取引量より11パーセントの減少が見られます。

SECがEtherDelta上で取引されていたどのトークンを証券とみなしているのかは明確にされていませんが、この措置は、監視官が分散型技術と称されるものの責任が誰にあると考えているかを仄めかすものです。

SECの命令と、それが最もポピュラーなICOトークンであるERC-20とどのように関係しているかについて語りながら、Hinkesは以下のように述べました。

「Coburnは会社を立ち上げ、スマートコントラクトを書き、展開し、運営に対し完全で唯一の支配力を行使しました。それに基づいて、彼は自身の行動が証券取引法違反の一因となることを知っておくべきだったのです。」

Hinkesは、これによりイーサリアムとビットコインの開発者からの様々な法律に関する疑問が巻き起こるだろうと考えています。単にコードを書いたり実行したりしただけで、ソフトウェアがどのように使われるかの制限を設けなければ、将来的に技術者が法的措置を受ける可能性は全面的にあると言える、と彼は述べました。

「EtherDeltaは特定のトークンを取り除くことができたはずです」とHinkesは言いました。「そうしなかったことで、彼らはERC-20の下で発行された証券を含む、すべてに対して市場を開放してしまったのです。」

裁判所がどのトークンを未登録の証券であると見なしているかに関わらず、ワシントンDCを拠点とするAnderson Kill法律事務所のパートナーであるStephen PalleyはCoinDeskに対して、この命令が示すところはEtherDeltaの売買高の大半が「未登録の証券の売買」から来ていることである、との解釈を述べました。

闘争か逃走か

SECの執行は、更に多くの暗号通貨企業がアメリカでの運営を避ける原因となるだろう、とByrneは見ています。

「シンガポールやイングランド等、海外にはもっとICOやトークンに友好的な法律を持つ拠点があります」とByrneは言いました。「暗号通貨関連の起業家の主な仕事は『アメリカの監視官への公開を制限しつつ司法権の範囲内でどのように機会を最大化するか、海外でビジネスを行うにあたり、アメリカの法律を遵守できているか』を問うことになるでしょう。」

ところで、アメリカを拠点とするDEXスタートアップのAirSwapは、オーダーブックを完全に避け、承認を受けた証券ディーラーと提携することで、不明瞭な規制環境に対する戦略を立てています。

「他のプラットフォームと違い、AirSwapは交換には携わりません。オーダーブックを持たず、オーダーのマッチングも行わず、売買手数料もありません」とAieSwapの共同創立者であるMichael OvedはCoinDeskに述べました。「我々は積極的に監視官に助言を求め、透明性を保とうと努めています。」

AirSwapのライバルであるEverbloomを含む、アメリカで運営されるいくつかの取引所は、取引手数料の請求を避け、法的なリスクを減らそうとしています。Hinkesによれば、最近の命令はそのような取り組みの効果をなくすだろうとのことです。

「手数料を徴収することは、EtherDeltaが認可や免除を受けておくべき取引所として行動していたか否かの分析に関係することとは思えません。」とHinkesは言いました。

SECが業界を一掃しきるにはまだまだ先が長いことは確かであると、Palleyは5幕ものの芝居と比較しつつ言いました。

「進行中の調査はごまんとあります。プレスリリースも増え、執行措置も増えることだろうと思います。これで何かが終わるということはあり得ません。今はさしずめ2幕の終わりであり、3幕の始まりといったところでしょう。」

この記事の翻訳元
Expect the SEC to Target More Token Exchanges After EtherDelta – CoinDesk

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