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全ブラウザでビットコインのライトニングネットワークに接続するための新たな取り組み

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世界で最も価値のある暗号通貨をより効果的な決済方法にするためのやり方として、ビットコインのライトニングネットワークの行く手には大きな障害があります。それをセットアップし利用することは未だ困難であり、リスキーでもあるのです。

しかし、ウェブの基礎を作り上げた権威ある国際団体World Wide Web Consortium(W3C)の開発者たちによって、それはより容易になり得ます。

何年もの間(基礎のリリースには長い時間がかかるため)進行してきたその作業によって、オンライン決済は簡単になり、ユーザーはAPIを使ったブラウザ上で利用可能な複数の決済方法を選ぶことが可能になるようです。その選択肢の中にはライトニングネットワークも含まれています。

ここで示すブラウザとは、Google Chrome、Firefox、Microsoft Edgeなど、誰もが知っている有名なものです。

もちろん、W3CはクレジットカードやApple Payや暗号通貨などの決済方法が中でどれが最も広く採用されているかに関わらず競争には参加していませんが、開発者たちにライトニングを追加するという選択肢を与えることで、ビットコインのレイヤー2をよりアクセスしやすくするための一歩を踏み出しています。

W3Cのウェブ決済ワーキンググループ(ブラウザAPI作業はここで行われています)の暗号通貨に対する興味は、ここしばらく高まっています。しかし、W3Cが最初にビットコイン開発者や他の暗号通貨に興味のある人々をその作業に従事させようとしたときには、トラブルが発生しました。

しかしながら、ほんの数人の開発者の助けもあって、暗号通貨にはAPIとの互換性があるようです。そして更に、ライトニングはすでに仕様に適合しています。

「やはり、我々は大きな障害をなくし、ビットコインとライトニングを仕様に適合させるべきです」と、著名なライトニングの開発者であるChristian Deckerは8月に他の開発者に宛てたメールの中で語りました。実際、BlockstreamのエンジニアであるDeckerは、ビットコインとライトニングが除外されないように、ウェブ決済ワーキンググループに参加しています。

そのようなステップによって、ライトニングは、より世間に定着しているほかのオンライン決済方法と同じような地盤に置かれるだろう、とDeckerはCoinDeskに述べました。

「従来の決済と、ビットコインとライトニングによる決済の切り替えは、基本的に1クリックで行われ、売り主は従来の方法と並行してより簡単にビットコインを受け入れることができるようになります。エキサイティングでしょう」と彼は付け加えました。

加えて、ライトニングを仕様に合わせることには他の利点もあります。

ユーザーが支払い情報を入力するときは、クレジットカード番号と有効期限やライトニング情報といったものを、APIがブラウザに保存し、次回の支払いを楽にできるのです。

受動的な戦略

それを実現するために、やらなければいけないことが未だにあります。

ひとつには、Deckerによると、ビットコインとライトニングをAPIの一部として機能させるためには、「決済方法ID」と呼ばれるものをあてがう必要があります。

「現在、ベーシックなカードの識別子のみがあてがわれていますが、ゆくゆくは適応させることができます」と彼は言いました。

Deckerに焦りは見えません。彼によると、ライトニングの開発者は受動的なアプローチをとっており、ウェブ決済ワーキンググループ内での開発を「ごく近くで」観察し、ライトニングに互換性が保たれていることを確かめているのです。

「ワーキンググループの一員となることで、非互換性が現れた場合に異議を唱える立場につくことができ、ビットコインとライトニングがとてもユニークな決済システムであるために発生する制限事項により良く反映される代替案や改善点を提案することができます」とDeckerはCoinDeskに述べました。

しかし、それらのメンバーがワーキンググループの一員として何かをする必要はないことを強調するのは大切なことです。むしろボランティアと言えるのですから。

ワーキンググループの全員が必ずしも「暗号通貨」を一番に考えているわけではありません。例えば、Airbnb、Apple、Google、Facebook、Visaなどを含む多くの企業がW3Cの決済仕様に緩やかに貢献しています。それらの企業は、自社にとってもっと利益のある他の決済方法を推奨する方に気を配っているようです。

Deckerhは172の参加者がいるグループの中で唯一のライトニングの代表者です。

そのため、ライトニングに互換性があるとはいえ、実際にライトニングのサポートを追加するかどうかはブラウザやメーカー次第です。

W3Cの決済に関する活動のトップであるIan Jacobsは、それらの決済の種類はオプションになると論じつつ、CoinDeskに以下のように述べました。

「アーキテクチャは新しい決済方法をウェブ上で利用できるようにデザインされています。その中にはブロックチェーン基盤の支払い方法も含まれるはずです。」

コード化の準備は?

W3Cの基礎をコードに変換することは、ライトニングをブラウザに推奨するための、もうひとつの重要なステップです。

Chrome、Microsoft Edge、Samsung browser、Safariを含むいくつかのブラウザはすでにAPIを実際に導入していますが、Firefoxではそれがまだ安定していないという意味で「ベータ」に利用しています。

しかしこれまで、暗号通貨やライトニングを仕様の一部として採用した者はありません。

その理由の一部として、仕様が未だ進行中であることが挙げられるでしょう。言うまでもなく、ライトニングでの決済のために開発者は実際のコード実装を行う必要がありますから、とDeckerは言いました。

「私は実際の実装について何も知りませんが、大変歓迎すべき開発になるでしょうし、私としてもそれを支援するにやぶさかではありません。」と彼はCoinDeskに語りました。

しかし、ライトニングがあまりにも新しく実験的であるため、ネットワークを通じた決済はお金を失うものとしてユーザーに知られてしまっていることがひとつの懸念事項となっています。言い換えれば、ライトニングを安全に、ましてや簡単に使えるようにするための道程はまだ長いということです。ライトニングがブラウザにとってどう見えるのかをずっと考えていた、ビットコイン開発者であるSjors Provoostは、この懸念事項についてプロジェクトのGithubにコメントしました。

「ビットコインとライトニングのウォレットは、ただクレジットカード番号をブラウザに保存するよりもはるかに複雑なものです」と彼は主張しました。

しかし、Deckerはこのように異議を唱えました。
「ビットコインとライトニングの決済を利用することは、クレジットカードより安全になるでしょう。」

この記事の翻訳元
The New Effort to Get Bitcoin's Lightning Network In Every Browser – CoinDesk

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