ニュース

Melonportの共同創立者、分散型暗号通貨取引レースに参加

Pocket

近年最も話題のブロックチェーンプロジェクトの一つの共同創立者が、プラットフォームを使いやすくすることを目指して、分散型取引所(DEX)に参入しました。

今日の報道によると、Reto TrinklerはAgora Tradeと呼ばれる新しい取引所をマルタにオープンしました。マルタでは暗号通貨に関するいくつかの法律が可決されるなどして、どんどん暗号通貨への寛容さを増しています。

Trinklerは、彼がゴールドマンサックスの古株であるMona El Isaと共同で2016年に立ち上げた暗号資産管理プラットフォームMelonportで最もよく知られています。このプロジェクトで、28歳のTrinklerはフォーブスのヨーロッパ経済における有望な「30歳以下の30人」に選ばれました。

この新しいベンチャーはいよいよ混雑の極みにあるDEXの分野に参入し、様々なモデルを採用しますが、基本的には取引者が自らの資産の管理をコントロールできるようにすることで、従来の中央集権型暗号通貨取引所における積年の課題に取り組もうとしています。

TrinklerはCoinDeskに対して、AgoraはDEX集団とはいくつかの点で差別化されると語りました。例えば、Agoraは異なるブロックチェーン上の暗号通貨の交換を提案します。これはそれほどユニークではありませんが(例としてPlasma DEXが同じことをしています)、これによりAgoraは、イーサリアムで優位性を持ちイーサリアムと専用のトークンしか取引できないような他のDEXと区別されます。

はじめに、ユーザーはNIM(Nimiqブロックチェーンのネイティブ通貨)あるいはイーサリアムを取引できます。Agoraは次にビットコイン、イーサリアムクラシック、EOS、NEO、tezosを加えることを計画しています。

更に、Agora Tradeでの売買注文はオフチェーンで行われ、中央サーバーに蓄えられ、照合されます。結果、注文は無料で行われ、取引は速く完了すると、Trinklerは述べました。「これにより我々は、セキュリティを妥協することなく、効率的な注文の照合を行うことが出来ます。」

Trinklerは、セキュリティと自主的な管理に結びつけられたこれらの要素が、今まで多くのDEXで見られたような少人数ずつではなく、より多くの人々を惹きつけるようになってほしいと望んでいます。彼はCoinDeskに以下のように語りました。

「我々が目指すのは、チェーンを越えた、保護の必要ない暗号通貨取引であり、一日当たりの取引量とユニークビジターの数を最大とすることです。」

チェーンの間で

AgoraのようなDEXにとっても、ひとつのサーバー上で注文を照合するような、部分的に中央集権型の方法が現在においても最もふさわしいものであるとTrinklerは述べました。

「分散型データベースでシンクロニシティを達成することは難しいことです」と彼は説明しました。「ひとりのユーザーが実際に取引をマッチできたと思っても、また別のユーザーが既にマッチしており、同期が完了していなかったということが起こり得ます。」

Agoraはまだユーザーの資産を預かってはいません。かわりに、取引が完了するまで、資産は複数署名・時間鍵つきのコントラクトで支えられる、とTrinklerは述べました。

「これは本質的に、ユーザーの資産を一時的に保管するスマートコントラクト(あるいはブロックチェーンスクリプト)です」と彼は言いました。「このことにより我々は、オンチェーンで完了できる取引を、オフチェーンでも無料で受け入れることができるようになります。」

Trinklerの分散型を好む傾向を表すように、Agoraは、P2PのファイルシステムであるInterPlanetary File System(IPFS)上に展開され、それは一般のウェブアプリケーションよりも安全に暗号鍵を扱う方法だとTrinklerは言います。

チェーンを越えた取引をより速く簡潔にするため、Agoraは、ブロックチェーンの相互運用プロトコルとであるPolkadotとの統合を計画しています。TrinklerはPolkadotに会議のメンバーとして貢献し、Web3 Foundationのアドバイザーでもありました。特に、AgoraはPolkadotのチェーン間コミュニケーションの要素を、チェーンを越えた取引を能率化するために利用するつもりです。

しかし、それが可能になるまでには、Agoraはハッシュタイムロックコントラクトと呼ばれるメカニズム、アトミックスワップとしてよく知られているものを使うことになります。しかしTrinklerはそれをあまりにも複雑すぎるものだと考えています。

「たとえば、あなたが取引するなら、まずアトミックスワップのファーストサイドを立ち上げ、取引相手はアトミックスワップのセカンドサイドを立ち上げる必要があります。ユーザーの手間がかかりすぎます」と彼は述べました。

また、以下のように付け加えました。

「チェーン間のコミュニケーションにおいて、取引相手がスワップのセカンドサイドを立ち上げるこの余計な手順がなくなり、取引は中央集権型の取引所のものとほぼ同じになるでしょう。」

チェーンアイランド

興味深いことに、TrinklerがAgoraをマルタで登録したのは単に暗号通貨に寛容な国だからというわけではなく、国そのものが魅力的だったからです。Kraken、Binance、ZBといった主要な取引所が最近マルタにオフィスを構えています。

ダークプール、すなわち非公開の取引ができる場を作ることを最優先事項としているAgoraにとっては、それは重要なことです。

「大手の暗号通貨取引所と近接することは、ダークプールにおけるプールの流動性の手助けになります」とTrinklerはCoinDeskに語りました。

Agoraが他のDEXから際立とうとしているもう一つのやり方は、イメージファイル内に複数のブロックチェーンを保つための鍵を保存する統合されたウォレットです。それは「イメージウォレット」と呼ばれ、基本的に共有しないよう注意が書かれたQRコード画像になります。

将来的に、開発者はある画像を別の画像で隠す手法であるステガノグラフィーを、グラフィックウォレットを作る別の方法として採用することになるだろうとTrinklerは言及しました。

「その画像はユーザーにとって、エントロピーを少しばかり保存する方法です」と、少し詩的に説明しました。

彼の以前の名声については、Trinklerはなぜ今年の6月にMelonportを退職したかについては言及しませんでしたが、プロジェクトは信頼できる人々に任せてあると言いました。

「Melonportが解決を目指していた主な問題は解決しましたし、チームには課題に取り組む能力が十分にあります」と彼は語りました。

この記事の翻訳元
Melonport Co-Founder Joins the Decentralized Crypto Exchange Race – CoinDesk

Pocket

関連記事