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風力発電で仮想通貨をゲット!?エストニアの電力会社が風力発電によるマイニング事業を開始

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ビットコインなどに代表される、仮想通貨をいわば「生み出す行為」、マイニング。皆さんもご存知の通り、マイニングはある程度高スペックなコンピュータを用いなければ効率的に行えず、つまりそれ相応の電力が必要になります。

特にマイナーの方々にとって、コンピュータを稼働させるための電気代は非常にネックとなっているのではないでしょうか。「無尽蔵に電気が使えたら……」なんて、思わず夢想してしまったことも一度や二度では利かないかもしれませんね。

そして今回は、そんな皆さんにとっては雲の上のような話かもしれない、そんな話題をご紹介したいと思います。エストニアの電力会社である「エストニア電力(Eesti Energia)」が、なんと風力発電を利用した仮想通貨のマイニング事業を開始した、とのことなのです。

マイニングに風力発電を利用することで、果たしてどのような利点があるのでしょうか?以下では、エストニア電力が風力発電を利用したマイニング事業によって、どれくらいの利益が見込めるかを考察していきます。

マイニングと電力消費の関係について

まず初めに、マイニングというワードについて軽くご説明したいと思います。マイニングとは、ビットコインなど仮想通貨の取引履歴をまとめてチェックし、整合性を取っていく作業のこと。

仮想通貨を指定の口座に送金してから着金するまでのプロセスにはマイニングが深く関わっており、マイニングなくして仮想通貨の送金機能を利用することは出来ません。マイニング作業はいわば、送金を承認するための作業と言ったところでしょうか。

こういったマイニング作業を行うためには膨大な計算能力が必要で、マイニングに参加するユーザー、「マイナー」からコンピューターリソースを借りることで膨大な計算を実現し、仮想通貨の送金を承認しています。

この時、コンピュータによって計算を手伝ってくれたマイナー達に対してマイニング報酬が支払われる、というわけですね。

マイニング作業を行うためには膨大な計算能力が必要である、と説明した通り、パソコンに搭載されたGPUまたはCPUの計算能力が高ければ高いほど、マイニング効率は上昇します。

特にGPUは重要性が非常に高く、GPUを何台か組み合わせて、高い計算能力を実現していることもあるほど。そして高性能なGPUをいくつも搭載したときに待っているのは、肥大化した電力消費なのです。

マイニングを効率よく行うためには24時間365日稼働し続けなければならず、GPU自体の冷却を兼ねると、電気代が物凄く膨れ上がります。そのためマイニングが効率よく行えたとしても、生半可な数字では赤字は避けられません。

そして今回エストニア電力が打ち出した風力発電によるマイニングは、「電力が無ければ作ればいいのでは」という至極単純な思考に基づいて行われたもの。

もちろんそんな技術や施設を市井のマイナーが持っているとは思えませんが、コスト削減への逆転の発想としては案外優れたものなのかもしれませんね。

エストニア電力は風力発電所にマイニング機材を設置


今回エストニア電力は、エストニア西岸沖にあるサーレマー島へ風力タービン7基を設置された、6メガワット時という発電能力を有するサルメ風力発電所へとマイニング機材を設置したとのこと。

風力発電を利用することで、電気代を実質ゼロに抑えるという計画であるようで、維持費や税金などを考慮しても、劇的なコストダウンが実現できると見込まれています。

エストニア電力の取締役であるオレグ・ソナジェルク氏の説明によれば、「次世代技術間の相乗効果をより多く見いだせれば、将来におけるわれわれの競争力は高まる」とのこと。

日本でも現在、太陽光発電を利用したマイニング方法が勃興していますが、太陽光発電と風力発電とを組み合わせたハイブリッド方式によるマイニング方法も注目されているようです。このエストニアの例が、この流れを促進させていけるといいですね。

おわりに

仮想通貨の値段が全体的に下落しているとはいえ、未だ需要が高いことに変わりはありません。仮想通貨市場に世界各国の名だたる大手企業が参入をしている、または検討していることからもそれが分かるでしょう。

今回のエストニア電力のようなマイニング事業に乗り出す大手企業も存在しますし、現在日本ではGMOがクラウドマイニングサービスを始めているところでもあります。

また、コインテレグラフという仮想通貨ニュースサイトによれば、チェコの仮想通貨取引所ナカモトXの共同創業者カミル・ブレヒャ氏が農業関連のベンチャー企業を立ち上げ、マイニングによって発生した熱を利用したトマト栽培を行う見通しなのだとか。

もしかしたらこの先、このように環境へも配慮したマイニングが主流になっていくのかもしれません。引き続き、今後の動向をチェックしていきましょう。

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