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IBM、健康データアプリでブロックチェーンを利用したアイデンティティへの別の対処に取り組む

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IBMのブロックチェーン部門は新たな分野である「自己統治アイデンティティ」にまで拡大しようとしています。それは、各々が個人情報を自分で管理できるよう設計された技術です。

IBMは、iOSとアンドロイドのモバイル端末で利用可能になったばかりの#My31アプリを作ったHu-manity社と連携していると本日発表されました。このアプリの名前は、すでに国連で承認されている30の人権に加えて、個人情報の法的所有権が「31番目の人権」であるべきだという考えを暗示しています。

最近の似たようなプロジェクトにはIBMも関わっています。カナダでデジタルIDシステムを構築中の銀行の合弁企業であるSecureKeyや、Hyperledger基盤のブロックチェーンのためのインディ・ツールキットの功労者であるSovrinも含まれています。

Hu-manity社との提携はIBMが分散型台帳のユースケースに長期的なビジネス価値を見出していることを強く示唆しています。IBMブロックチェーン部門の責任者であるMarie WieckはCoinDeskにこう語りました。

「人々の承認を得た権利をブロックチェーン上に得ることで、市場と全く新しい経済ビジネスモデルを作り出す結果につながるでしょう。」

Hu-manityのアプリが消費者に向いたものである一方、企業向けバージョンは2019年の第一四半期にヘルスケア産業からスタートし、ほとんどの企業で利用可能になる予定だとWieckは述べました。

「データは次なる天然資源であり、今まで採掘されてきた天然資源と同様に責任をもって扱わなければならないと思います。データに関する権利の観念と結びついたブロックチェーンは、その情報の安全でより大規模な分散型共有を容易にします。」とWieckは付け加えました。

Hu-manity社の創立者でありCEOのRichie Etwaruも、同様の包括的なビジョンを持っています。健康記録データの確立された市場を皮切りとして、位置情報、検索履歴、eコマースの傾向などもユーザーに「所有」されることを期待しているとEtwaruは述べました。

データの所有権を主張することで、Hu-manityのユーザーは不動産の権利に似た所有権を受け取ります。その後、個人的な詳細、署名、写真を個人のデータ共有設定などに従ってハッシュの形でブロックチェーン上に追加することができます。

他人のデータを使用する許可の付与と取り消しを記録しているHu-manityの全体的な同意台帳は、Hyperledger Fabricを利用してIBMのブロックチェンプラットフォーム上に構築されています。両社ともSovrinと協力関係にあります。

データは次なる原油?

人々が生産するデータを原油と比較しつつ、EtwaruはCoinDeskに次のように述べました。「IBMとの提携によりプライベートなブロックチェーンが未処理のデータを生み出す者、つまり人類との直接的な関係を結ぶことを可能にし、サプライチェーンの末端で精製されたデータを購入する者との間にも関係を持つことができます。」

そしてその精製された状態で、患者の健康の記録などといった個人情報は、概して400ドル程度で受け渡される、とEtwaruは指摘しています。

個人情報に関するアメリカでの規制は未だあいまいなものであり、様々に解釈することができるとEtwaruは記しています。

マスクされた状態のデータを組織は特定の用途、たいていは商業目的に反する研究のために販売することがあります。しかし、個人が企業に対して、認証外の形式でのデータ販売を止めるよう要求する権利を通知することができるという風にも解釈できます。

しかし、データをシェアするアプリが広く普及することで「行動をよびかけ、法が実際どのように働くべきかという民意」を構成することにつながるとEtwaruは述べました。

得をするのは個人だけではありません。Etwaruは、企業のプライバシー(あるいはその不足)に対する人々の認識の高まりについて慎重にふるまうよりも、企業は「ムーブメント」と表現されるものの長所による明確さと透明性を持つべきだと述べました。

この記事の翻訳元
IBM Makes Another Blockchain Identity Play With Health Data App – CoinDesk

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